だから数学がわからなくなったのか

2025年1月10日

G検定の勉強中に微分やらモデルやら、グラフやら。

学生時代に良く見た言葉や図表を良く見かけました。

ド文系人間ですが、数学自体は好きな方なので楽しく勉強できましたが。

この先のAI利用や予定している学習を考えた場合に、数学の学び直しはした方が良いよなと。

そんなことを思いつき、Qiitaでオススメされていた「妥協しないデータ分析のための微積分+線形代数入門」という本を購入し、勉強することに。

この記事を書いている時点で、本全体の半分ぐらいにあたる第7章まで読み進めました。

そこまで読み進めて気付いたことが、なんで自分が数学の問題を解けなくなったか、でした。

「妥協しないデータ分析のための微積分+線形代数入門」について

自分はド文系なので、この本で書いてある内容は・・・まぁ難しいです。

「そうなんだ」と受け入れるような学習になってしまってますが。

ただ、この本のコンセプトが「データ分析を行うにあたって、必要な数式の理解をすること」にあり。

このコンセプトに共感したのが、購入のきっかけとなります。

学生の頃から数学は好きなのでアレルギーはありませんでしたが。

ただ、数式の意味を理解するというよりも、与えられた問題を解くためのツールのような学習しかしていなかったので。(・・・この本を読み進めて気がついたんですが)

この計算のための道具ではない、数式の理解というものに興味を持つことに。

仕事で数字を扱う時に、「〇〇を知りたいから、〇〇の数字を使って計算する」ということは考えますからね。

それに近いイメージを持ったのです。

で、AIやデータ分析の説明で出てくる数式は・・・正直良くわかりませんw

何をしているのかをなんとなくでも考えられるようになれば、理解がまた変わるんじゃないかと。

そんな感じで、難しいなぁと思いながらも学習しています。

なので、この以降の内容は全く数学的ではなく、ド文系人間の気づきとなりますw

意味が分かると理由が分かる

G検定の勉強で、最適化問題の予測モデルでは微分を使うと学びました。

微分すれば複雑な計算式を単純な線形モデルに変化できて、微分は傾きだから元の計算式の最小・最大を求めることに繋がる・・・

というように「そうなんだ」と理解しました。

なので、二次関数のグラフと、その二次関数を微分した一次関数のグラフの関係性のグラフを頭の中で描けるようにはなったのですが。

なぜ微分?

という疑問はそのままでした。

微分を勉強し直してみても、その疑問が解けないまま過ごしてましたが、この本で意味を理解できました。

(たぶん、計算はできませんw)

まず、微分は「変化の倍率」として捉えると良いとのこと。

実際、機械学習の過程で与えられる数式は、パラメータをいじるものになっています。

そのパラメータの変化により、微分した関数のグラフと元の関数のグラフの接点が変わり。

最小・最大に近づいて行きます。

その変化量を変えるのが、微分なのだと。

これでなんとなくの仕組みは分かりましたが、決定的だったのが一次近似です。

微分について

・本質は、関数の値を近似するため変化の倍率を用いるという発想
・近似精度の最大化のために極限が用いられる

と書かれていて、そのために近似式を使うということでした。

この「関数の値を近似する」という計算が、「値を予測」するという計算なんだと。

入力された値とパラメータに基づいて学習した内容を元に、出力を予測するAIモデルの基本的な仕組みが頭の中でハマった瞬間でした。

だから、微分で予測値を計算してるのかと。

・・・文字だけでなんのこっちゃですが、微分が使われている意味を知ることで、微分を使う方が良い理由をしれたという感覚です。

この気づきが、この記事のタイトルにした。

自分が「数学がわからなくなった理由」を紐解くことになりました。

文字と記号と変数

ここの結論を書いてみると、「数式は複雑な事を簡潔にあらわしている」というように考えるようになったということです。

・・・いやいや、数式自体が複雑なんですよと。

確かにその通りですし、今でも数式を見たら「なんだこれは」と思います。

しかし、以前と違うのは「理解しようとするようになった」ことでしょうか。

少し話はそれますが、小学生の頃に算数が得意だった子が、中学生で数学になると苦手になる子がいるそうです。

その理由が、文字式らしいです。

1+1=2だったものが、x+y=2になると分からなくなると。

それが数字と文字の違いらしく、文字である「x」や「y」に数字が入るという事が受け入れられないそう。

そうなると、連立方程式のように、x=y+5となって、xに式が入るとか訳が分からなそうです。

幸いにも自分はそのようなつまづき方はしなかったので、学生時代を終えた今でも数学は好きな方ではあります。

しかし、学生時代のことを思い返すと、計算ミス以外で急に点数が取れなくなったことがあったなと。

それが数学IAあたりで、ⅡBで壊滅した記憶が・・・w

それでも数学の考え方が好きで、勉強自体は苦ではなかったので、自分でも不思議に思ってました。

が、この本で微分積分、指数対数や線形代数などの式の解説を見つつ、自分の手も動かしている時に気がついたのが。

記号には数字や式だけではなくて、意味も入ってくることです。

・・・よく考えれば当たり前なんですが、解法や計算の仕方として勉強してしまうと多分見落とす部分なんだなと。

求めたい数字や式、内容を一文字で計算しやすく表すために、「x」という文字を使うわけで。

問題文などで示されるように、例えば「a地点からb地点に到達するのに、時速cでd時間かかったときの距離x」のように意味も入っていると。

公式に当てはめて解けば、数字か数式で答えは出ますが、「x」には「a地点からb地点までの距離」という意味が含まれています。

この意味を追うことが、結局難しい数式を理解する方法なんだなと。

証明しているときに、よく「何を求めているのか分からなくなった」ということを思い出しましたw

計算のために数字や数式だけ入るというところで止まっていながら、「これは何を意味しているんだろう」と全体だけを考えていた自分に気が付き。

数式で使われている文字の意味を考えないと、理解はできないし問題を正確に把握できなくて当然だよなと。

卒業してから20年近く経って気づくことができましたw

それと、「数学は全てのものを説明できる」と言われる理由に、ド文系でも少し近づけた気がします。

今までの学習の積み重ねもある

自分が数学が分からなくなった理由は、中学生が数学でつまづくらしいことの、高校生版だったのではないか?ということです。

文字に内包される意味も踏まえなければ、数式は単なる式で、構成する文字も単なる文字でしかないです。

この本でいろんなものが変数に入れられて行きますが、ベクトルや配列が入るところまでは、プログラムを書いていることからそんなに理解は難しくなかったんですが。

意味も入ることまで落とし込むことで、よりこの本を読み進めるのが楽しみになったのも事実です。

学び直して良かったなぁ。