【読書記録】外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」(著者:山口周)|何事もポジションから
今では少し調べれば、ビジネスに役立つ情報や知識がたくさん手に入ります。
そして、興味を持ったり役立つと感じた考え方や思考のフレームワークをより深く、体系的に学ぶために本を読んだりします。
読んでる間は理解できたり、何でもできる気になりますが。
いざ活用しようと思うと上手くできず、勉強している意味があるのか?と感じてしまうことがあるかもしれません。
一生懸命学んだことを活かすための、行動の技術について。
99の切り口から書かれた本です。
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選んだ理由
この本を読むことにした理由はタイトルの「外資系コンサル」が目に飛び込んで来たからですw
憧れのような感じというわけでもないですが、響きはカッコ良いですよねw
・・・というのは半分冗談で、自分が本を選ぶときに「コンサル」の肩書を避けてきたところがあります。
別に悪い意味は無いんですが、あんまりそういった肩書を持つ人達の文章が好きではないんだと思います。
ブログを書いたり文章を読んでもらってる時点で、伝えることのプロが書いた本を避けるのもどうかとは思いますがw
なので、新書ですがじっくりと読んで見ることにしました。
知的行動の仕方を教えてくれる
先に書いておくと、この本は最初からじっくり読むよりも、目次を見て気になったところから読むのが良いと思います。
まぁ「99の心得」というサブタイトル通り、手法について書かれているので。
気になったところ=自分が今抱えている悩み・つまづいているところ
という感じに捉え、そこだけで分からなければ前後を読んでみるのが良いかと。
大まかな内容としては、収集した情報の扱い方を5つの項目から教えてくれます。
目次の分類に私が読んだ要約の一文を加えると。
「戦略」:目的達成のための情報の捉え方
「インプット」:目的達成のために必要な情報の集め方
「プロセッシング」:集めた情報の組み立て方
「アウトプット」:情報から得た知見の伝え方
「ストック」:普段の情報収集のやり方
という感じです。
「思考の技術」だけを高めても、知的生産は向上しないのです。
知的生産性というのは、「思考の技術」そのものよりも、「情報をどう集めるか」とか「集めた情報をどう処理するか」といった「行動の技術」、いわゆる「心得」によってこそ大きく左右されます。
まえがき P.4
私の仕事内容が幅広いこともあり、データを集めてクレンジングし、分析し、インサイトを得る・・・ということをすることもあります。
その時に思うのが、情報の集め方や集めた量、データの整理方法によって、インサイトの結果がだいぶ変わるということです。
4ページと超序盤ですが、ここらへんから納得感を持ちながら読み進めておりました。
このままダラダラと書いてもあれなので、印象に残ったところをいくつか挙げていきます。
・P.91「常にポジションを取る」
ハッとさせられたというか、無意識に決めつけでやってたんだと思いますが。
物事に対してポジションを取ることの重要性についてです。
知的成果物は最終的に行動を促すもので、クオリティを高めるためにはポジションを取らなければならないということ。
ポジションを取らないと自分の意見が出ませんからね。
・P.123「立場と論理をゴッチャにしない」
組織や個人の壊滅的な状況は、自分の社会的な立場を護るために故意に捻じ曲げられた情報や論理によって生み出されてきた。というのがざっくりとした内容ですが。
言うべきことは言うにつながるとも言えますが、自分の立場や会社などの所属する組織を護るために論理を無視した結果、大きな問題が起きているということです。
そうすると、直視しなければいけない問題から目をそらし、蓋をし、あざむくことにつながります。
どんな情報でも一次情報の価値は高いですが、そこから目をそむけるようなことはしないようにしないといけませんね。
・P.137「ヒューリスティックを意識する」
ここは自分に突き刺さったところです。
「まぁまぁ満足できる」という解を探す方が良いということで、クライアントが求める範囲以上のことは無駄でしか無い・・・というか、押し付けになってしまうというところでしょうか。
自分も「ここまでやれば喜んでもらえる!」と思って作業することもありますが、あまり刺さった記憶は無いですし。
ある程度の関係ができるまではやったところで「ふーん」程度にしか捉えられないという印象です。
独りよがりでは意味がありません。
以上が考えさせられた内容ですね。
この記事を書くためにざっくりと読み返しましたが、気を引き締め直すことができました。
本の選び方が変わった
最終章のインプット部分全般は本の読み方についてですが、これも面白くて。
読んだ本の中で起きた疑問や気になったテーマに関する本を数珠つなぎに選んで行くというものです。
どちらかというと、気になった本を適当に読み進めていったり。気になったテーマの本を数冊まとめて書い、一通り読むという読書をしてました。
が、どうも定着しないと言うか、あまり覚えてない・・・ということが多かったりします。
このように関連性を持った読書なら、どんな内容だったかを記憶に残しやすいなと。
取り入れることにしました。
個人的にはこれがこの本を読んだ一番の収穫だったと思います。
手が止まったときに開く本
「外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」」は、情報を集めて何かしらのインサイトを得るときに、手元においておくと良い本だなと思います。
今は集めた情報をもとに行動や目的を決定することも多いと思うので、立ち止まったときに何で止まっているかを見直し、行動を修正するという使い方ができます。
実際、思考のフレームワークは見方を変えたり、新しい発見をするための手段だったりもするので。
情報の集め方や整理方法といった行動に関する手引になるかなと。
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