脳の基本構造|心理学検定 B領域(神経・生理)

◯3行まとめ
・脳は大脳、小脳、脳幹などの基本構造で成り立ち、思考や運動、生命維持といった多様な機能を各部位が分担して制御している。

・感情や記憶の要となる大脳辺縁系や、感覚処理を担う大脳皮質の各領域が高度な情報処理を行うことで、人間らしい活動を実現している。

・左右の脳で独立した機能を持つことが「分離脳」の研究などからも示されており、脳の構造を知ることは心の動きや心理学への理解を深める土台となる。

心理学の研究対象である、心や感情は脳から生まれます。

心や感情が身体に働きかける仕組みは、神経が担っています。

心理学で脳の仕組みを学ぶ理由は、精神疾患や認知の歪みの原因がどこにあるのかを判断することです。

物事の捉え方や考え方といった、ソフトウェアからくるのか。

脳の機能というハードウェアから来るのか。

A領域の範囲でも、ソフトウェアとハードウェアの両面から見ることがありましたが。

ハードウェアの仕組みを知ることから始まるのが、B領域の「神経・生理」です。

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脳の基本構造

脳は脊髄と中枢神経系を構成しています。

1,000億個以上存在するとされる神経細胞と、ほぼ同数のグリア細胞がネットワークを形成することで、様々な処理を行っています。

色々な部位や機能がありますが、ひとまず主な脳の領域は以下の3つです。

・大脳
脳の大部分を占め、間脳や中脳を包むように存在。思考や言語などの高度な処理を担当。

・小脳
後頭部の下側に位置する。脳の重量の10%を占めるのに対し、神経細胞は脳内の50%を含む。運動の微調整や手順の記憶を処理されているが、高次脳機能を含む脳全体の機能を調節するのに重要な役割を果たしていると考えられている。

・脳幹
中央・橋・延髄をあわせ、脳の中心部から脊髄へ繋がる部位の呼び名。生命維持機能に関わる、身体の各部の制御を行う。

調べると様々な分け方がありますが。

思考や言語といった認知の部位、行動に関わる部位、刺激に反応する部位と、心理学に関係が深い分け方かなと思います。

脳の中心部

脳と身体の間の情報伝達を行っているのは、脳の中心部に集まった部位です。

・視床
大脳の内側に位置している。嗅覚以外の全身からの感覚情報の入出力機能を担い、大脳の適切な場所へ振り分けている。

・視床下部
自律神経系や内分泌系のセンサーとして働く。また、本能行動の調節などの機能も担う。大脳辺縁系と密接な関係を持ち、最も基本的な行動の発現・維持に不可欠。

・延髄
脳幹の最下部に位置し、呼吸や心拍などの生命維持を担う。

感情に関わる処理を行うとともに、身体への反応にも繋がるため。

心理学の学習でも良く見かける部位という印象です。

感情と行動に関わる部位

モチベーションや記憶の要となる大脳に関連する部位です。

・大脳辺縁系
感情、記憶、学習などの高次脳機能に関与し、海馬、扁桃体、退場回、嗅内皮質、梨状葉皮質、脳弓、乳頭体などで構成。
➾扁桃体:快・不快、恐怖などの感情に関わる働きをする。海馬の前方に位置する。
➾海馬:宣言的記憶に深く関わり、高次感覚野・運動連合野・大脳基底核・扁桃体などの情報を処理。文脈として繋がった記憶を形成。

・大脳基底核
大脳皮質からの指令を受け取り、運動制御・行動の選択・学習・感情に関与する。運動の滑らかさの調整、習慣やスキル形成にも関わる。

段々と関連する機能が細かくなって来ました。

大脳皮質

厚さ2〜3ミリほどの、大脳を囲むシワシワの皮のような領域です。

複雑な情報処理のハブとして機能し、複雑な感覚情報を処理することで。

人間が人間らしくあるための演算を行ってくれています。

感覚処理は、外側溝(シルビウス溝)・中心溝(ローランド溝)・脳溝(頭頂後頭溝)・後頭前切痕という4つの溝で分かれる4つの領域がそれぞれ担当しています。

・前頭葉:思考、意思決定、感情のコントロール
・頭頂葉:触覚や空間認識
・側頭葉:聴覚、記憶の統合
・後頭葉:視覚処理

また、左半球側頭葉には、言語機能の処理を担う領域があります。

・ブローカ脳:発話処理➾出力、運動性言語中枢
・ウェルニッケ脳:言語理解➾入力、感覚性言語中枢

なんとなく聞いたことのある名前が並びますが、実際にどのような情報を処理しているかは意外と覚えてないものですね。

分離脳

分離脳とは、てんかんの治療を目的として大脳左右半球を繋ぐ納涼を切断する手術によって起こる脳の状態で、1960年代に行われていました。

脳梁により、左右半球は情報のやり取りをしますが。

てんかん発作を引き起こす有害な電気信号を、物理的に減らすことを目的としたものです。

この手術を受けた患者に対して、ガザニガとスペリーは実験を行い、左右半球での機能の違いを証明します。

・左視野で見えたもの(つまり右大脳皮質に入力されたもの)は、言葉で説明できないが、選択肢の中から探し出したり絵として描くことはできた
➾右大脳皮質が言語や意思的過程を介さずに、高次な認知機能を扱えることが可能であることを発見

この他にもいくつかの実験を行い。

左大脳皮質の解釈モジュールが、受け取った情報を解釈し、意味を与え、情報の枠組みを創出する役割を持つことも示しました。

このように、左右の脳で独立した機能を持つことが明らかになったのです。

脳を理解することで心理学の理解も深まる

脳の基本的な構造やそれぞれの部位が持つ機能について、ざっとまとめてみました。

重要なキーワードはほとんど飛ばし、構造や機能をまとめたので、テキストなどを確認してください。

ただ、ひたすら暗記になる部分でもあるので。

まずは大まかな機能や、身体・感情との連携などを抑えると、想像しながら覚えやすくなるかと思います。

と言っても、こうやってまとめているだけでも。

複雑な中に一貫した役割と流れがあり、すごい高度な仕組みだなと感心してしまいます。

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著者プロフィール
ぽんぞう@勉強中

はじめまして、「ぽんぞう@勉強中」です。
小企業に一人情報部員として働いている40代のおじさんです。IT技術での課題解決を仕事にしていますが、それだけでは解決できない問題にも直面。テクノロジーと心の両面から寄り添えるブログでありたいと、日々運営しています。詳しくはプロフィールページへ!