ニンブル・リーダーシップ:機動力のある組織にするリーダーシップ

2026年3月7日

ハーバード・ビジネスレビューのポッドキャストから選別された記事が公開されていました。

この記事で扱われているのが「ニンブル・リーダーシップ」です。

6年前に発表された論文で、本も出版されたそうです。

内容を見て、心理的安全性を組織として実現する方法がこのリーダーシップの扱いにあると感じました。

なので、自分の学びも含めて記事にしてみようと思います。

心理的安全性についてはコチラの記事をどうぞ

インフォグラフィック

ニンブル・リーダーシップとは?

ニンブル概要

冒頭のハーバード・ビジネス・レビューの記事の内容とはなりますが。

「ニンブル」とは、機動力の意味です。

「組織の機動力を最大化する」リーダーシップの効果について論じられた記事ですね。

生成AIの登場により、社会の変化はスピードを上げるどころかより混沌としている印象もあります。

様々な分野や業種で変化に対応する中で。

それぞれがそれぞれの形で、「とりあえずの正解」を目指す動きになるかもしれません。

しかし、今回の変化の難しいところは、各フェーズで起きているということです。

経営層でも生成AIを利用したデータドリブンな判断が求められるでしょうし。

チームレベルでも、生成AIの活用に加え、判断材料としても利用が求められるかもしれません。

作業レベルにおいても、どこまで手作業で行い、デジタルに任せるのかということも考えなければいけないでしょう。

つまり、判断しなければならない状況が、役職や権限に関係なく全員に降り掛かってきているとも言えます。

その中でベストプラクティスを探し、共有するような環境が求められています。

リーダーだけの判断では、変化に対応しきれない状況とも言えますし。

多様性の時代を反映するかのように、様々な視点も必要とされています。

そこで必要なのが、変化に柔軟に対応できる環境づくりである「心理的安全性」の確保であると言えます。

参加するメンバーそれぞれが、共通の目標を達成するために、ネガティブなイメージを持つことなく能力を発揮するための環境づくり。

それを組織として実現するのが、「ニンブル・リーダーシップ」です。

流動的な3つの役割を持つリーダーシップスタイルで、まさに柔軟な組織のあり方とも言えます。

3つの役割

3つの役割

長く続いた日本の雇用環境では、役職がかなりの力を持ちます。

自分の考えと違うとしても、とりあえず言われたことをやってみるという姿勢が求められてきました。

今ではそうではなく、責任の所在のような感じかもしれませんが。

未だに役職名で印象が違うのではないでしょうか。

これも一つのリーダーであり、そのポジションに付く人がプロジェクトを成功に導く姿勢がリーダーシップのスタイルであるとも言えます。

しかし、ニンブル・リーダーシップではスタイルが役職などの職位とは必ずしもリンクするものではありません。

機能として、リーダーシップを捉えます。

以下は、自分の印象も込ですが、3つのリーダーシップでニンブルな組織が実現されます。

・起業家型リーダー
現場で実験と検証を繰り返すリーダー。イノベーションの種を撒き、育てていく。
いわゆる「チームリーダー」となる存在で、プロジェクトの発起人。
組織全体の利益を考え、メンバーも流動的に扱える。

・支援型リーダー
起業家型リーダーが必要とするリソースを提供し、ときには助言も行い支援する。
決定をするのではなく、あくまでサポートに徹し、起業家型リーダーに決断を委ねる。
イメージ的には、部門長という中間管理職で、必要な人材や情報を提供できる人。
自分の部門の利益だけでなく、会社全体の利益を考えたうえでの柔軟な行動ができる。

・設計型リーダー
企業文化を守り、組織の価値観や行動規範を示すリーダー。
メンバーが自由な発想の元に行動できるように、ビジョンを示すとともに、一定のルールも決めその理解を促す。
組織の向かう方向を決めるとも言えるので、広い視野と柔軟さが必要。
経営層の役割と考えるとしっくり来る。

この3つの役割は一定ではありません。

捉え方としては、プロジェクト毎に集められる特別チームを想像すれば良いかなと。

そして、高い職位になったとしても、横で見ればそれぞれのリーダーシップを担う事になります。

社長が集まる何らかの協会であったり共同体であれば、全員が設計型リーダーではないでしょう。

A社の社長が設計型リーダーとして、どんなことを実現する組織なのかを提示し。

B社の社長が起業型リーダーとして、ビジョンに従ったプロジェクトを提案し。

C社の社長が支援型リーダーとして、起業家型リーダーのプロジェクトの力になれる人材の提供や知見を提供する。

そうなるわけで、この形には役職は責任の所在以外にはないでしょう。

そのために一定のルールを設けるという意味が出てくるわけです。

一定のルールが機動性を確保する

ルールについて

「今までの組織形態でも実現可能じゃないか」という声も聞こえてきそうですが。

まぁ、その通りだと思います。

では機動性を落とす原因は何か?

その一つが、「決裁権」です。

稟議や承認を待つ間に、世界は変わってしまいます。

決裁権とは、要するに実行するための許可を与えるということです。

ガチガチになってしまうと、機動性は落ちてしまうのは分かるでしょう。

子供がスマホゲームに課金したいけど、親が帰ってくるまで課金できないのと一緒です。

リリース日は同じだとしても、スタートの個人差が生まれます。

これをどれだけ短縮できるかが、変化に柔軟に対応するために必要なことだと言えます。

(例が悪かったかもしれませんが・・・)

ニンブル・リーダーシップのある組織にするには、最初に責任の範囲を決めておくということが大切です。

これが、一定のルール。

一定のルール内では、自由に動けるようにするのです。

子供にお小遣いを上げる場合、変なものでなければ、使い方は子供に任せるでしょう。

貯めるのもお菓子を買うのも自由です。

ただ、ネットショッピングをする場合は、親の許可を取るようにする。

このような感じを組織に適用すると・・・言えます。

(これも微妙な例でしょうか・・・)

子供はお菓子を買いすぎてお小遣いを早めに使い切れば、後悔するかもしれません。

後悔したから、翌月からは考えて使うようになり。

お菓子ではなく、漫画を買って長く楽しめるようにするかもしれません。

しかし、つまらない漫画を買ってしまって後悔します。

次はレビューを参考に、漫画を良く選んでから買う。

というように、失敗を繰り返すことが、お小遣い内でできるのです。

小さな失敗かもしれませんが、学びがあり成長につながることに違いはありません。

組織についても、これと同じことが言え。

ニンブル・リーダーシップが実現するのは、この「高速で失敗を繰り返して学び成長する組織になること」と言えるのです。

リーダーシップの「土台」を用意する

土台

これまでの内容をまとめると、ニンブル・リーダーシップは以下の要素を土台として用意します。

・ビジョンの提示
組織やチームの向かう方向性を示す。
ビジョンに賛同するメンバーを分け隔てなく迎え入れる。

・心理的安全性の確保
失敗しても良い雰囲気や自分の意見を言っても良い雰囲気を作り上げる。
メンバー間でも、3つのリーダーシップは発生する。
それぞれのメンバーを良く見ると共に、ビジョンや価値観の共有を測る。

・評価制度
組織やチームへの貢献を成果だけでなく、過程からも見るようにする。
言葉や態度はもちろん、評価にも反映し帰属意識を高められるようにする。

目指す方向がはっきりしていなければ、それぞれが良いと思うことだけになってしまいます。

目指す方向に向かって良い事を行動できるように、ビジョンを提示します。

そして、その良いと思うことを持ち合いより良くするために、心理的安全性が欠かせません。

f評価制度は心理的安全性を確保する一つの要素です。

何が正解かわかりにくい今だからこそ、柔軟に変化を受け入れる環境をチームから作る。

これが、機動性のある組織を作る土台となるのです。

組織のデザインということ

デザイン

ニンブル・リーダーシップの内容を考えると、主役がリーダーではなくメンバーであると、なんとなく思います。

どちらかと言うと、サーヴァントリーダーシップのようなスタイルに近い印象は受けました。

メンバーが主役であれば、リーダーが不在でも進化し続ける組織を作ることができるでしょう。

そうすれば、変化にも柔軟に対応でき。

立場にかかわらず、学び成長し会える環境を作れると思います。

心理的安全性を与える行動や、身近なところで実行してみるなど。

自分のできるところからやってみようかと思います。

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もしあれば、どんなことでも構いませんので、コメントを残していただくか、問い合わせフォームよりご連絡ください。

著者プロフィール
ぽんぞう@勉強中

はじめまして、「ぽんぞう@勉強中」です。
小企業に一人情報部員として働いている40代のおじさんです。IT技術での課題解決を仕事にしていますが、それだけでは解決できない問題にも直面。テクノロジーと心の両面から寄り添えるブログでありたいと、日々運営しています。詳しくはプロフィールページへ!