ポジションをずらせば価値が変わる 後編:何を見つめれば良いのか

ポジションをずらせば価値が変わる 前編:何を考えれば良いのか」では。

専門家になる必要はなく、自分のことを知ることで、「レッドオーシャンをブルーオーシャンに変える」とか「ニーズの発掘」が可能になる。

ということを書いてみました。

後編では、「自分を知る」ということにフォーカスしていきます。

「自分のことを知る」ということ

「自分を知る」というと、自己理解や自己啓発な感じになりますが。

その要素も無いとは言えませんが、少し詳しく書くと。

・自分のできることは何か
・自分がやってきたことは何か

この2点を明確にすることです。

自己理解などの文脈になると、「自分の興味はなにか」や「自分の得意はなにか」というものが出てしまいますが。

これは、前編で書いた4つの要素。

①自分ができることを知る
②対象の存在を知る
③どのように自分ができるかを知る
④やる

この②に当たります。

「自分ができること」や「自分がやってきたこと」は①に当たります。

つまり、「自分がすでに持っているスキルはなにか」を、正しく把握することが大切です。

資格だけでなく、経験や知識なども含めて棚卸しをしましょう。

ただ、これには少し「自分の得意は何か」に関係してくるものもあって、自分自身が当たり前にやってしまっていることもあります。

非常に気づきにくいというか・・・自分にとっては当たり前なので、面倒なものであるのは事実です。

そこで、いくつか順を追ってみましょう。

今までやってきたことで評価されたこと

職務経歴書にも書くものですが、自分の実績を思い返してみましょう。

・スプレッドシートを改善してコストを◯%削減した
・業務の流れを見直して残業時間を◯時間減らした

こういった思いつきやすいものから始めます。

もし、チームの一員として取り組んでいたとしても。

役割の中で行ったことがこの結果に繋がっているはずです。

「会議の内容をまとめて、スムーズにプロジェクトが進むように手伝った」

というのは、

「会議の内容をまとめて、スムーズにプロジェクトが進むようになり、コスト◯%削減に繋がった」

というように言い換えられますね。

実際に数字になるようなものではなくても大丈夫です。

・入力の正確さは部署で一番だった
・目についたゴミを拾っていたら、いつも社内が綺麗だと感謝された
・悩み相談を良く受ける

こういったものでも、「自分ができること」を把握する助けになります。

自分が無意識であったり、当然だと思っていることが、人の役立っている。

つまり、価値提供ができていることなわけです。

「当たり前」に気付く

自分がやってきて、周りの人から評価されたことに気づけても、なんとなく納得が行かないかもしれません。

なので、いくつか質問に答えて見るのも良いでしょう。

Q1:これまでに3年以上続けてきた習慣や活動は何か?
自分で決めたことでも、無意識でやっていることでも構いません。
続けられることは、ストレスなく自然にできてしまうことです。

Q2:職場で頼られていることは何か?
スキルに直結する質問かもしれませんね。
「売場を任せられる」「販促物の作成を任せられる」「書類の管理を任せられる」
こういったものだけでなく。
「必要な書類は何か良く聞かれる」「美味しいスイーツについて尋ねられる」
知識のようなものでもあるでしょう。

Q3:自分は普通だと思ってるけど、他の人が苦労していることが何かあるか?
わかりやすいものだと、スマホの使い方でしょうか。
「良く読めば分かるのに、なんで分からない?」と思う場合、「読むのが苦手」がいるという発見にも繋がりますね。
「なんでこの人はできないんだろう?」と思った時に、イライラするのではなく、できる自分に気づきましょう。

Q4:過去の自分が「これを知っていればもっと楽だったのに」と思うことは何か?
全く同じ人はいないとしても、同じような状況はあります。
その解決の手がかりとなった情報は、自分で得たスキルや知識です。
他の人から教わったとしても、教わらなければ知ることもできません。
教わるという行動を起こせたこと自体も、あなた自身のことですね。

どちらかというと、普段の生活の中で発見できる事が多いでしょう。

しかし、そのような「何気ないこと」の中にヒントが詰まっています。

じっくりと時間を書けて自分を知りたい方は、以下の本がオススメですよ。

【読書記録】世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生物の自信が手に入る自己理解メソッド(著者:八木 仁平)|自分の取説が作れる本

「適応させる」ということ

先程、「②対象の存在を知る」に関係するのは、「自分の興味」や「自分の得意」であると書きましたが。

ここには、「他の人が興味を持っていること」にも当てはまります。

「自分の興味」と「他の人の興味」が一致していれば、一番楽ですが・・・

というか、一致していると思い込んで走り出す人が多いような・・・気がしなくもないです。

これはこれで間違いではないですが、途中で力尽きてしまう原因にもなっているのではないかと。

前編でも書いた通り、顧客が求めているのは「自分に役立つ情報やサービス」です。

副業などの文脈で考えた場合、「他の人の興味」をここに据えた方がそのような情報を提供できる確率は上がります。

なので、「③どのように自分ができるかを知る」というのは。

「自分のスキルや知識を、他の人の興味にどのように適応させるかを知る」と言い換えることもできます。

ここで「金融・美容・転職などの稼げるジャンル」を選ぶ意味が出てくるわけです。

例えば、「ややこしい書類を整理するスキル」という事務処理能力に気づいた場合。

◯金融➾確定申告や税務上の書類を処理することができる。
◯美容➾話題の商品の内容を比較する書類を作成できる。
◯転職➾効果的な職務経歴書の書き方を提案できる。

というように、今のスキルに基づいて「役に立つ情報やサービス」を提供する方法を見つける事ができます。

自分の持っているスキルや知識を、どのように人に役立ててもらうのか。

そこから参入する方が、無理なく取り組めるのではないでしょうか?

オフラインスキルの方が需要が高いかもしれない

この「自分を知る」時にぜひ考えてもらいたいのが、オフラインスキルです。

先日、AI開発の第一人者の方が「配管工という職種を選択することは理にかなっている」というようなことを言ってました。(すみません、元の記事は忘れました。)

生成AIが全てを変える潮流となっていて、フィジカルAIの研究が進みロボットの進化も進んでいます。

しかし、人間が今までやってきたことすべてが、今すぐに代替されるわけではありません。

生成AIがレシピを提示したり、作り方を動画で説明できるとしても。

実際に料理を作れるのは人間です。

車の自動運転技術が進んでも、免許を持った人が運転席にいる状態が必要なのは、当分変わらないかもしれません。

つまり、現実世界で私達が何気なくやっている動作そのものに、需要がある可能性があります。

ファミレスで配膳ロボットが動いてますが、配達は変わらず人間が車で行っています。

配管工のことを書いたのでそれについて書くと、水道管の取り換え工事は、昼夜問わず建設業者の作業員さんたちが施工してくれています。

AIを使い、3Dプリンターで建物が建てられるようになっても、大工さんが家を立てます。

他にも、退職代行サービスというのがありますが。

これも、オフラインスキルでしょう。

本人がストレスに感じる退職の手続きを、交渉術や周辺知識を持った人が代行しているのです。

私達が実際に経験していることを、暗黙知として蓄積し整理することをAIはできますが。

実際に整理された暗黙知を活用するのは、私達自身です。

「腕が動く」「歩くことができる」「物を持てる」「声を出せる」

これらのごく当たり前のことが、自分が提供できるスキルの発見に繋がるのです。

ポジションをズラす

「自分のことを知る」ことで、自分の持っているスキルに気付くことができます。

そして、「適応」させるということは、ある意味ではスキルの形を変えることと言えるかもしれません。

例えば、配管工の例で行きましょうか。

水道工事を行っていると、工具や重機、トラックなどを所有することになり、扱う技術を身に着けていきます。

新しい取り組みを考えた時に、電気工事士の資格を取ったとしましょう。

そうすると、すでに持っている機材や技術に、電気工事の知識を追加することで取り組むことができるでしょう。

そんなに簡単なものではないとは思いますが、総合建設業者はそのように持っているものを活かしながら、工種を増やすように展開したんだろうなと思います。

機材や技術を他分野に活かす、横展開、水平にポジションをズラすという感じです。

また、仕入れている水道管が扱いづらくて困っているとして。

新しい水道管を開発するようになったとします。

そうすると、他の水道工事業者に水道管を売れるわけです。

これも、水道工事に関する知識を活かして、道具を提供する側にポジションをズラしたと言えます。

この場合は縦展開と言えるでしょう。

水平にズレた場合は、自分のスキルを違う分野で活かす。

垂直にズレた場合は、自分のスキルを解決・改善した方法を提供する。

このような感じです。

自分のスキル、しかも、できるだけ細かくしたものを把握することで。

水平にも垂直にもズラす事ができれば、それを必要とする人がいて。

すでに市場がないと思われるところに、独自の価値を生むことができるかもしれません。

自分の内側を見直すことから

何か新しいことを始めようとすると、心身ともに大きな負荷を受けます。

それが続かない原因にもなりかねません。

しかし、自分のできること・やれること・スキル、これらを点検し、再確認することで。

自分が興味を持っている分野や、話題となっている分野に飛び込むことができるのです。

しかもストレスなく行っていることなので、自然と馴染むことができるでしょう。

「これはこう」と頑なにならず。

「これはどのように役に立てることができるか?」

考えるようにすると、楽しくなってきますね。

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著者プロフィール
ぽんぞう@勉強中

はじめまして、「ぽんぞう@勉強中」です。
小企業に一人情報部員として働いている40代のおじさんです。IT技術での課題解決を仕事にしていますが、それだけでは解決できない問題にも直面。テクノロジーと心の両面から寄り添えるブログでありたいと、日々運営しています。詳しくはプロフィールページへ!