AIによる効率化の先
少し大きなタイトルになってしまいましたが。
「AIの利活用が進むと、仕事がなくなる。」
という話があります。
しかし、AIを利用しないという選択肢は無いというのが、大多数のようです。
なので、新たな価値を生まなければならない。
という論調ですかね。
もちろん、利益を生む必要はあります。
ただ、それ以上に取り組まなければいけないことがあって。
「AIの利活用によって、仕事ではないと思っていたものが仕事になる」
という話の方を書いて行きます。
つれづれと書いていくので、まとまりがなかったらごめんなさい。
「人」に集中する流れ
ここ最近参加したセミナーやキャッチアップする情報の中で、「仕事ではないと思っていたものが仕事になる」ということを強く意識するようになりました。
言い換えると、コスト項目が利益を生む源泉になる、ということです。
その一つのきっかけが、Qiitaから毎週送られてくるTOP10記事の内容。
調査をしていない主観的な内容にはなりますがー。
「あいつはひとりでも大丈夫」と会議を任される新人。会議中のふるまいが秀逸だった。
こちらのような記事のランクインが増えたような気がしています。
ポエムというタグで、対人関係のことは見かけることは前からありました。
が、実務であるドキュメントやプログラムを抜いた組織や仕事上の信頼関係の築き方というのは、そこまで多くなかったような気がしています。
もともと人を扱う仕事につくことが多かったので、なんとなく追ってしまうのが私です。
勘違いかもしれませんし、自分の意識が変わったことでベクトルがついてる可能性はありますが。
まぁ、THEソフトスキルというものはあんまり見かけなかった印象です。
その次に、Think with GoogleのCanvaのザック・キシュケCMOのポッドキャストの概要記事を見かけました。
自分の印象なので正確ではないかもしれませんがー。
ChatGPTにGPT’sが実装される少し前に、AIを利用したデザイン作成サービスとして話題になっていた気がします。
少し立ったら、テンプレートをどのように作るか?という記事や動画が溢れていたような。
Canvaは私もたまに触っていますが、この記事で気になったのはサービスの内容ではなく。
「プロダクト開発とユーザーコミュニティの構築に全力で集中している」
本文より引用
という一文です。
先端技術で変化の早いAI技術なので、プロダクト開発に集中するのと同時に。
ユーザーコミュニティに力を入れていたのが衝撃でした。
もちろん、ユーザーを前提とするのは当然ですが、企業が「全力で集中する」姿勢に驚きました。
企業がフォローアップしてくれるからこそ、Canvaがここまでのサービスに成長したんだなぁと。
最後にGEOやLLMOの領域に関する、LinkedInの投稿です。
Web担当者Forumさんの記事を読んでいる時に見つけた投稿なんですがー。
検索が行われる場所だけでなく、会話が行われている場所にも積極的に参加しましょう。
Britney Mullerさんの投稿をGoogle翻訳を使って引用
というもの。一応、私のGEOに関する立場は特に変わっていないことを書いておきます。
GEOにかかわらず、今のSEOではどのように独自性のあるコンテンツにするのかが重要で。
その一つとして信頼性があり、話題性もその要素となります。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)の流れでSNSの利用について触れられますが。
積極的に参加するという部分で、より行動が求められている印象です。
この3つを簡単にまとめると。
・ソフトスキルに目を向ける機会が増えた
・人が集う仕組みに対して企業が投資している
・情報発信において、人との対話の重要性が増した
となり。
技術やサービスの付加的な要素のようにみなされてきた(けど、直接クレームにつながりやすいから大事な)ソフトスキルへの注目が集まっていると考えられます。
つまり、「人」に対して時間を割くことの重要性が高まっていると思うのです。
効率化の先にあるものは何か
生成AIはまだ実験段階と捉えれなくもないですが。
導入を考える前から、人手不足や労働力不足に備えるために、業務の見直しによる効率化や標準化が行われてきました。
「働き方改革」という名のもとに、日本では行われていますかね。
様々なことが効率化・マニュアル化されたことで、大きく捉えると、作業から解放されることにつながりました。
一つの作業の効率が上がることで、より重要とされるクオリティにかかわる作業に集中できるようになったのです。
少なからず、一定の作業は手順や提出・報告方法というものが決まり、何も考えなくてもできる状態になっていると思います。たぶん。
生成AIを業務に導入することで、今度はクオリティまでもが一定になるでしょう。
もちろん、ハルシネーションなどの問題があるので、両手でというわけには現状行きませんが。
一から考えるのではなく、生成AIが出してきたものを判断し、必要に応じて修正する。
そのようになっています。
つまり、今度は業務から解放される可能性があるのです。
これが冒頭で書いた「仕事がなくなる」ということだと思います。
厳密に言えばゼロになるわけではありませんが、必要な人手は相当減ります。
ということは、事業者は新たに仕事を作り出さなければなりません。
横展開や新領域への挑戦など。
新たに仕事にできる方向性は自由です。
これまでは仕事の領域ではなかった方への展開です。
これとは別に、これまでは仕事ではないと思っていたことを、仕事として捉え、評価し活用しなければならないこともあるというのが、私の考えです。
人財戦略
AIの進化は凄まじく、今では現実世界でLLMOの推論能力を活かすための、フィジカルAIの研究が進んでいるようです。
・・・これについてはまた後日記事にしようかとは思います。
AGI(自律型のAI)の登場もそう遠くはない未来でしょうけども。
現時点で、AIの性能がどんなに上がっても、補助的なものでしかないというのが現実だと思います。
一部の業務をAIエージェントが判断し対応してくれるとしても。
その動きの起点を投げかけるのは、ファイルを投げたり、指示をだす人間であることに変わりがありません。
そして、AIのアウトプットの品質を判断するのも人間です。
業務の中にAIがいて、それを活用し遂行していく人間の能力が、より重要になっていると考えます。
つまり、世界の変化に合わせてAIと協働する方向性を決める人間の重要性が高まっていると。
その変化は非常に早く大きいので、ひとりの人間の判断で対応するのには限界が来ているとも感じています。
もちろん、ミクロな状態まで分解できていれば、対応はできそうですが。
本流からは外れてしまうかもしれません。
なので、AIを知的パートナーとして使う方法を見に付け、自分自身の思考の拡張として利用することが大切だと思っています。
個人ならこれで良いかもしれませんが。
人が集まる組織では、そう簡単な話ではありません。
人が集まっている分、個人よりも意思決定に時間が必要です。
しかし、その集まっている人こそが組織の強みでもあるわけです。
最終的な判断は部門の責任者や経営者が行うとしても。
その意思決定の間に、集まった人々の考えや価値観を取り入れ、変化に「より」柔軟に対応していき。
組織として歩み続けることが求められているように感じています。
つまり、やらなければいけないと分かってはいるものの、後回しにされがちな。
職場内でコミュニケーションを取ることや、リーダー育成といった、時間のかかる人への投資が必要とされていると思います。
組織に属することでのやりがいや期待感を持てるような、職場環境を整え。
そこで働く人々が自分の能力を発揮し活躍できるようになる。
このような状況が企業の生産性を高めていることは、様々な研究で実証されています。
顕彰制度にもなっていますしね。
時間がかかるからこそ、事業から解放してくれるAIの利活用により可能となり。
この投資によって自らを高め、組織を高めることが仕事である。
そのような事業投資の意識が、今は必要になっているのかもしれない。
そう考えたのです。
人が人らしく働くために
このブログでも、メンタルヘルス・マネジメントについて扱っていることもあるので。
職場環境の整備について、私は考えることが多い方だと思います。
その中で、人が人らしく健康に活力を持って働くには、普段のコミュニケーションの重要性を感じています。
自分自身が、人を扱い、人に扱われる立場(The中間管理職)であるので、より思います。
しかし、これはなかなか仕事をしているように見えないのも事実だと思います。
まぁ・・・雑談ばかりしていたら・・・というのは昭和の考えでしょうかw
なので、ある意味でコミュニケーションや人間関係作りを「仕事」として評価することも必要なのではないかと。
重要だと分かっていながらも、なかなか取り組めないし、取り組みにくい分野でもあると思います。
しかし、AIを利活用することで、取り組むための時間は生まれます。
組織におけるAIの利活用は、AIで利益を生み、人間で価値を作るという姿勢だと、私は考えています。
個人でもあてはまるでしょう。
現状、AIは相談相手にはなれても、直接対人関係を築いてくれる訳ではありません。
人間同士の信頼関係に基づく価値の創出は、人間にしかできません。
そんなことを思いながら。
コミュニケーションが苦手な私は、元気よく挨拶することから始めていきますw
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はじめまして、「ぽんぞう@勉強中」です。
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