【読書記録】「具体⇔抽象トレーニング」(著者:細谷功)|冷静に物事を判断する

2025年1月8日

読んだ本の備忘録も書き始めてみることにします。

私の感想メインで書いて行きますので、暇つぶし程度にお付き合い下さい。

今回選んだ本は、「具体⇔抽象トレーニング」です。

物事の捉え方は人それぞれですが、その捉え方ですでに目線やポジションというものが異なっているということを、抽象化して捉えるか具体化して捉えるかで説明されています。

どちらが良いかではなく、両方の視点が必要であると。

抽象化によって全体像や仕組みというものを捉えるとともに、実際に取る行動は具体化して当てはめるというプロセスが良いということですね。

そのために抽象化と具体化を行ったり来たりする、思考のトレーニングもできる本です。

本を選んだ理由

ここ最近、漫画以外に読む本といえば、仕事に関係する技術書や業界情報、マーケティングの本でした。

他には取得を考えている資格の参考書とかになります。

で、同じような内容の本を行ったり来たりしたため、なんだか考える方向性が固まってしまったような気がしてしまい。

自分の興味で選んだ本を読んでみようかなと言う感じです。

ある意味、脳のリフレッシュ目的かもしれませんw

なのに思考トレーニングのような本を選ぶとか、ドMですねw

そんな中、Youtubeのおすすめに書籍紹介チャンネルが表示され、たまたま今回の本「具体⇔抽象トレーニング」が扱われていました。

その動画自体は見てないんですが(すみません)、タイトルに興味が湧いたので読んでみることにしました。

アナロジーへの応用

導入部分では、今SNSなどのテキストメディアで起きている問題やまとまらない議論の原因が、冒頭に書いた具体の立場からの意見と、抽象の立場からの意見がぶつかり合うためであると。

しかしどちらが良いというわけではなく、両方の視点で物事を捉え考えることが、ひらめきやアイデアの元になったり、良い解決策を導き出すことができるということが書かれています。

そこから、具体や抽象の説明が丁寧に書かれていて、自分が考えている具体と抽象と作者の具体と抽象の考えをすり合わせるような感じで読み進めました。

と言っても、なにか過激な主張があるわけではなく、具体と抽象を使い分けられている人には無意識でやっている思考かなと。

で、たどり着いた第6章「言葉とアナロジーへの応用」が印象に残りました。

言葉はコミュニケーションの手段なので、具体的に起きた出来事を抽象的に伝えるものとも言えます。

同時に、物事を考える時に使うのも言葉です。

なので言葉を使って、アナロジーへ応用することが具体⇔抽象の応用であると。

アナロジーとは日本語で言う「類推」で、「類似のものから推し量る」こと、つまり似ているものから新しいアイデアを得ることです。

<中略>

抽象化されたレベルの「目に見えない類似点」を探すことが、アナロジーに必要なことになります。

「具体⇔引用トレーニング」P.219

思考のフレームワークなどの良い事を学んだとしても、他に応用できなければあまり意味をなさないのと同様に。

具体的なものを抽象化して、類推して、発見した目に見えない類似点を、他の具体的なモノに当てはめて活かすことができなければ、発見には至らないということだと理解しました。

実際、この部分で用意されていた練習問題は、一息つかないとうまく考えることができませんでした。

うーん、面白い!

考えることは一歩引くこと

練習問題を考える前に一息つかなければならなかった理由を少し考えてみると、やはりそこには「言葉」があるからだと感じました。

練習問題も文字、つまり「言葉」で書かれています。

分かっていても、目の前で起きていることに囚われてしまうので、その「言葉」をそのまま受け入れてしまいます。

そのまま受け入れれば、具体的な内容を取り込みその視点から考えたり想像するだけなので、なにか新しい視点を得ることはできません。

そこから抽象化した事象を見つけ出すには、やはり一息ついて考えるのが最善だと思います。

人間は感情の生き物なのでしょうがないですが、見たり聞いたりした「言葉」で感情的に動かされてしまう場合もあります。

それも時には必要だと思いますが、その結果がいわゆる炎上でしょう。

狙ってやるならそれでも良いのかもしれませんが、ほとんどの方は「そんなつもりはなかった」だと思います。

一度抽象化して類推し「あぁ。こういうことか」と思えれば、感情的なものや視点の違いに寄るものではなく、抽象化したものを具体的なものに落とし込み、建設的な議論につなげられるのではないかと。

なので、答えのようなモノを求められるスピードが早い時代ですが、一息おいてじっくりと考えてみることが大事ですね。

最適解はAIにまかせて

以上が、「具体⇔抽象トレーニング」を読んだ感想です。

ここらへんの脳の使い方が上手い人が、頭の回転が早い人なんだろうなと思いながら、最後の方は読んでました。

なので、問題の抽出力と問題の構造を把握する力が、結果新たな解決策を導き出す事ができます。

「なぜ?」や「何で?」という問いが重要な理由でもありますね。

そこまで考えて方向性を導き出すことができたら、AIにプロンプトを打ち込んで最適解を教えてもらうことにしますw