振り返りの科学:過去問の結果を「成長の地図」に書き換えるメタ認知

◯この記事のポイント3つ
1,過去問の失敗を「成長の余地」と捉え、ABC理論やメタ認知を活用して感情と事実を切り離し、客観的に自分を分析することが重要。
2,知識不足だけでなく、生活習慣や集中力などの行動面(環境要因)を振り返ることで、自分を責めることなく具体的な改善策を見つけ出せる。
3,オペラント条件づけによる報酬設定や振り返りのフォーマット化により、意志の力に頼らず「復習」を習慣化し、学習効率を高める仕組みを構築。
資格試験の学習をしていて、過去問を問いてみたらボロボロ・・・
ということが非常に良くあります。
最初のうちは特に問題はないと思えるんですが。
繰り返し解いてもあまり正解が増えないと、流石にイライラしてきます。
働きながら学習をしていると、効率良く学習を進められていない気がしてしまい。
精神的ダメージは大きいです。
目の前の丸付けをしたノートや紙だけを見ていると、このような考えにとらわれやすくもなりますが。
間違えた問題は、要するに「成長の余地」なわけです。
そのためには、「間違えた」ことをきっかけに発生する感情を切り離し。
学習に生かすように自分自身を促す方が、学習という意味でも自分の成長という意味でも効果的です。
とはいえ、気合と根性で自分自身の目線をそちらに向けたとしても、長続きはしません。
なので、心理学的なアプローチを使ってみましょう。

感情と事実を切り離す

感情と事実を切り離すということは、客観的に事実を見つめることです。
過去問の採点をした結果が悪く「自分には無理だ」と考えてしまうのは、認知の歪みであると言えます。
なぜなら、問題を解くのに必要な知識を正確に記憶していなかった、解法を理解できていなかったという事実があるだけだからです。
もちろん、これらの知識や理解を得ることは簡単なことではありません。
学習する内容の得意不得意もあるでしょう。
これらの考え方をするには、過去問の点数が悪かったという出来事の受け止め方を変えることが有効です。
その時に役立つのが、論理情動行動療法の基礎理論であるABC理論。
「自分には無理だ」と思ってしまう「結果」が「C」。
「過去問の点数」という「事実」が「A」。
その点数を「悪かった」という「受け止め方」が「B」です。
「A」を「B」として受け止めると「C」になるという、人間の感情や行動を生み出す流れを表現した理論です。
「結果」を「次も頑張ろう」と思うようにするには、「A」と「B」のどちらに働きかければ良いでしょうか?
「A」は起きている事実なので、働きかけても簡単には変わらないか、変えることはできません。
なので受け止め方である「B」を「悪かった」という捉え方を、「学び直すことに気づけた」のように変えた方が良いと考えるわけです。
そのためには感情を生み出した思考に気付くことが大切。
感情が起こった時の状態、考えたこと、そのように考えた理由を書き出す「思考記録表」が有効です。
文字として自分の頭の中から切り離すことで、自分が考えていたことを客観視することができるようになり。
事実と感情を切り離す「メタ認知」が可能になるのです。
慣れてくれば頭の中で論理的に考えることもできますが、一度外に出すことで脳のメモリを解放することになり。
自分の考えたことを、スッキリとした頭で捉えることができるので。
手間を惜しまずに、外部に出してしまうことをオススメします。
もちろん、採点直後はそのように考えられないかもしれないので。
一息ついてからでも構いません。
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行動を振り返るのも有効?

ABC理論は「受け止め方」を見直す理論でしたが、考え方や認知が変わると行動も変わります。
その行動により、また新たな出来事が起き、私たちはそれを受け止め行動を選びます。
なので、行動についても振り返ることも「受け止め方」を考える時に有効です。
このように、認知と行動を分析し、悩みの解決を目指す方法が認知行動療法で用いられます。
ABC理論では、物事を切り取った状況での「受け止め方」について考察しました。
しかし、私達の生活は連続性のあるもの。地続きにあるものです。
過去問を間違えた理由を分析した時に、それが問題文を読み間違えた場合。
例えば、CBT形式の試験で良くありますが、「間違っているものを選べ」という問題文を見落とすことでしょうか。
その原因を考えると。
・時間がない中で取り組んだため、落ち着いて解答できなかった
・簡単だと考えていたため、問題文が流し読みになった
・仕事で残業が続き、集中力が持たなかった
など、色々とあるでしょう。
時間をしっかりと確保できていたり、注意深く集中して取り組む事ができれば、正解できる問題だった。
私自身、採点後にそう思ったことは何度もあります。
「なぜこれを間違えた・・・」と。
つまり、知識不足ではなく、自分の生活習慣や学習計画などが原因の場合もあるのです。
間違えた自分を責める必要もありませんし、理解できないと諦める必要もありません。
まずは、行動を見直してみましょう。
私自身、理解が追いついていない理由を考える時に、計画した学習の時間が良くないと考え。
日々の活動を記録することがあります。
これが「活動記録表」というもので、2〜3時間ごとに大まかに一日の活動時間を分け。
どんな活動をしていたを記録し。
その記録を見直すことで、見直すべき習慣や取り組む課題を見つけ出し。
悩みの解決となる行動課題を見つけます。
これにより、環境を整えて過去問に取り組めるように調整できます。
「復習」という次の行動を促す

物事の受け止め方や自分の行動の問題を明らかにできたら。
実際に行動を変えていくわけですが、それでも振り返るのはなかなか難しいものです。
私は復習が本当に苦手でした。
一度解いた問題に再度取り組んだり。
受けた授業の内容を振り返るというのも、気が進みませんでした。
かといってすべてを覚えているわけではないので。
細かく内容を覚えていない量の過去問を用意し、それに順番に取り組むことです。
再び取り組む時は、以前にやったものをほとんど忘れていたりするので。
新鮮とまでは言いませんが、理解度のチェックとして繰り返し取り組めています。
間違える問題が減ればそれで達成感もあるので、ある意味正答率が高まることが私に取っての報酬なのかもしれませんが。
できなかった問題を克服するため、復習したら報酬を用意するという、オペラント条件づけの効果を利用しましょう。
「間違えた問題の開設を1ページまとめたら、好きなお菓子を食べる」など。
復習という行動自体を強化する仕組みを作ります。
これを繰り返すことで、自然と復習に取り組めるようになり、学習効率が上がっていきます。
私達は感情が動くと、それに合わせた行動を選びます。
つまり、行動は結果なのです。
復習という行動が取れれば、試験の合格のための得点率を上げることに繋がります。
細かく環境や条件を作るという方法も悪くはないですが。
作ったことで満足してしまう可能性もあります。
具体的な報酬を設定し、自分自身にオペラント条件づけを行えば。
仕組みで自分を動かせるようになります。
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振り返りをフォーマット化する

ここまでに書いてきた理論を活用するフォーマットを、自分なりに用意することで。
振り返りに向かうために自分の心を整えやすくなります。
毎回ゼロから「まずはABC理論だっけ?」と考えながらやると、復習がさらに面倒になるでしょうし。
同じ問題をまた間違える状況を残すことにもなります。
そうすると、「自分は頑張ってもダメだ・・・」という歪んだ認知に繋がってしまいます。
ここで作成したフォーマットは、あなただけの学習効率を高めるための「成長の地図」となり。
学習以外の悩みにも対処できるツールにもなります。
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もしあれば、どんなことでも構いませんので、コメントを残していただくか、問い合わせフォームよりご連絡ください。

はじめまして、「ぽんぞう@勉強中」です。
小企業に一人情報部員として働いている40代のおじさんです。IT技術での課題解決を仕事にしていますが、それだけでは解決できない問題にも直面。テクノロジーと心の両面から寄り添えるブログでありたいと、日々運営しています。詳しくはプロフィールページへ!















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